2011年4月14日木曜日

ソフトパワー外交 北朝鮮版「紅楼夢」中国公演

 【北京=川越一】北朝鮮の金正日総書記が演出を手がけたとされる中国原作の歌劇「紅楼夢」の中国公演が6日、北京市の北京テレビ大劇院で始まった。金総書記が5日夕、人民大会堂での晩さん会で、胡錦濤国家主席らとともに観劇した可能性もささやかれている。

 「紅楼夢」は清代の長編小説で、「三国志演義」「水滸伝」「西遊記」と並ぶ中国四大古典の一つ。複数の美女が絡み合う愛情物語で、北朝鮮版も原作に忠実に物語が進む。

 北朝鮮の音楽大学の卒業生ら198人で構成する「血の海(ピバダ)歌劇団」が演じる約2時間の大作は、昨年9月の初演以来、北朝鮮では50回以上上演され、10万人を動員したという。温家宝首相も昨年10月の訪朝時に観劇した。

 軍事を第一の国事とする「先軍政治」を進める金総書記とあでやかな愛情物語は一見、結びつかない。実は金総書記にとって「紅楼夢」は、亡父、金日成主席の遺志を継ぐ事業だ。

 1961年に訪中した金主席は越劇「紅楼夢」を観賞した。翌年秋には上海の劇団が訪朝し再演した。中国国営新華社通信などによると、金主席は北朝鮮の民族劇形式に改編した「紅楼夢」の製作を指示。金総書記は、中朝友好年の昨年に合わせて製作を進めた。

 一方、中国メディアによると、中国共産党の幹部養成機関、中央党校国際戦略研究センターの林暁光教授は「北朝鮮のソフトパワー外交を見て取れる。中国の伝統古典を演ずることで両国国民の親近感が増せば、おのずと双方の政治外交上の発展を促す」と指摘した。北京公演は9日まで。その後、6月15日まで6都市を巡業する。入場券は180?1680元で、北朝鮮にとっては貴重な財源の一つにもなりそうだ。

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引用元:RMT

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